滋賀突撃インタビュー「富士電波工業株式会社」
インタビュワー 「取締役工場長 西川 忠喜様」
(南)
皆さんこんにちは!クエストセブンの代表の南清章です。
今回の“快進撃企業”は、湖南市の、湖南工業団地にある「富士電波工業さん」におじゃましました!
ご紹介します。富士電波工業株式会社の取締役工場長 西川 忠喜(ただよし)さんです。
よろしくお願いします。
(西川)
富士電波工業の西川と申します。よろしくお願いします。
当社は、創業以来、75年間にわたり、「工業用電気炉メーカー」として日本の産業を支えて来た会社です。
「工業用電気炉」とは、例えば、ファインセラミックス用に粉末を焼き固める“高温真空焼結炉”ですとか、加熱しながら、圧力をかけて成型する“ホットプレス”ですとか、半導体などの先端産業の発展には、欠かすことのできない存在となって来ました。
(南)
かなり特殊なジャンルですが、半導体メーカー全体に貢献する言わば「縁の下の力持ち」なんですね!
(西川)
はい。
近ごろでは、電気自動車のモーターに使用される“ネオジム磁石”や“リチウムイオン電池材料”。そして、“白色LED用セラミックス蛍光体”や、次世代半導体の“炭化ケイ素”などの研究や製造にも、当社の高温電気炉が使われています。
(南)
あの電気自動車のモーターを作る材料にも、富士電波さんの技術が使われているんですね?
まさに、「環境を先取りする製品の開発に、なくてはならない存在」という訳ですね?
それと同時に、今世界で取り沙汰されているSDGsが掲げる、「産業と技術革新の基盤を作ろう」という目標にもぴったり応えている企業さん、と言えますね。
(西川)
そうですね。
CO2を減らして、持続可能な地球環境を取り戻し、IT化の利点を生かして便利で安全な社会をつくるには、科学技術の進歩が必要です。
特にエネルギーの効率的な利用や、新素材の開発が急務とされています。当社の「超高温加熱」の技術も、そんな、より良い未来を実現するために、必要な新素材を生み出す研究開発に使われています。
ですので、当社では「富士電波の加熱炉は、現在の新素材を、未来に運んでいく“タイムマシン”」と呼んでいます。
(南)
「現在の新素材を、未来に運んでいく“タイムマシン”」ですか。面白い表現ですね?
(西川)
ありがとうございます。
ただ、わが社の製品である「工業用電気炉」を見たことがある人は、一般的にはほとんど居ないと思います。と、言いますのは、とても高い付加価値で、しかも高機能な“機密の塊”のような、材料や部品を熱加工するために使われるものなので、秘密が守られる場所に置かれているのが普通だからです。
他にも、大学の研究室などからも発注いただいたりしています。
(南)
ほお!まさに、最先端の材料を作るために必要不可欠な製品、という訳ですね?
ところで、1つ質問があるのですが、工業用電気炉を作る会社なのにどうして富士電波という社名になったんでしょうか?
(西川)
はい。当社の社名は電波を工業加熱に利用して社会に貢献するという創業の目的を果たして、日本一の会社になることを夢見て創業者の「よこはたのぶたろう」が日本一の山である富士山にあやかって命名したと伝えられています。
(南)
素晴らしいですね!
それと、御社の経営理念を見ますと「和と挑戦」そして「F−PRIDE」という2つが掲げられていますが、特に「F−PRIDE」という英語を使った理念は珍しいのですが、これは一体どんな意味が込められているんでしょうか?
(西川)
はい。当社の社員が「こうありたい」と目指す人物像を意味していています。
Pプロフェッショナル、(仕事のプロ)
Rリスポンシブル(責任感が強い)
Iインサイトフル(洞察力がある)
Dデベロッピング(成長している)
Eエンスージアスティック(熱意がある)の頭文字を取っています。
仕事のプロとして責任感と洞察力と熱意をもって成長を続ける自律的な個人のことを「F−PRIDE」と呼んでいます。社員の一人ひとりが自律的に行動して、お客様や社会に役立つ仕事ができることに、常に誇りをもって輝き続けたいと願っています。
また弊社では健康経営をあげ、経済産業省が進める健康経営優良法人認定制度の中小規模法人部門上位500社のみに与えられるブライト500に3年連続で認定されました。成長を続けながら自分らしく働いています。
(南)
なるほど。「F−PRIDE」のFは富士電波のF, 「PRIDE」は誇りを持つっていうことですね!
では、最後に本題にはいらせてもらいますね。
このラジオのメインテーマである、「滋賀の企業と企業をむすぶ“企業おむすび”」ですが、ずばり!富士電波工業さんは、今、どんな企業とおむすびしたいですか?
(西川)
はい。実は、嬉しいことにいま発注に対して、生産が追いついていないのが現状です。
当社の製品の生産にご協力いただける企業さんを探しているのですが、なかなかお出会いできておりません。
あまり知られていませんが、工業炉全体から出る排熱は鉄鋼業界などの燃焼炉を含めると、日本のCO2排出量の中で非常に大きな割合を占めています。
ファインセラミックスに使われる工業用電気炉からの排出量はこれらの中ではわずかですが、カーボンニュートラルに向け排熱の有効活用、など、さらなる削減が必要です。環境先進県、滋賀県に事業所を構える弊社としては、排熱の有効活用、再利用や熱の電化に強い企業様とのご縁があればと考えています。
このラジオをお聴きの県内の企業さんで、前向きにご検討いただける企業さんがおられましたら、ぜひご説明に上がらせて頂きたいなと思っております。
(南)
了解いたしました!
このラジオをお聴きの企業様で「ぜひ、わが社に!」と思ったら、弊社クエストセブンのホームページからどしどしお問合せくださいね。
(西川・南)
せーの!待ってまーす!
お問い合わせ
富士電波工業株式会社 滋賀工場
担当者:取締役工場長 西川 忠喜(にしかわ ただよし)
〒520-3213滋賀県湖南市大池町8(湖南工業団地)
Tel. 0748-75-0321
Fax.0748-75-0457